皆さま、こんにちは。 福祉Biz.編集部の工藤圭祐です。
本日、皆さまにお伝えしたいことは前回でも触れました“手書き手帳”をどのように活用すれば良いかということです。
私が推奨する手書き手帳は至ってシンプルで、たった5つの項目にだけ気をつけて手帳を書いていくだけなのです!
「それだけでセルフマネジメントが出来るはずがない!」と 思っていらっしゃる方も多いでしょう。 たしかに一朝一夕で身につく能力ではありません。毎日、継続して習慣にしていくことで次第に定着していくのがセルフマネジメントです。
実際に私は離職率の高いと言われる新入社員研修の外部講師をしています。過去4年間で300名以上の新入社員と出会ってきました。その中でもセルフマネジメント(手書き手帳の実施)を継続するように話しをしています。すると、新入社員研修を受けて1年間で離職した人は僅か1%です。セルフマネジメント以外の理由もあるかもしれませんが、担当した企業のほとんどが40%以上の離職率でしたから、それを踏まえるとその成果が見て取れます。
では、一体どんな5つの項目に気をつけて手帳をつけてもらったのでしょうか。詳細は下記の通りです。※1週間や1ヶ月ではなく半年、1年と続けていく前提でお伝えします。短期間での実施は成果に繋がりません。
➀正しい目標をプロセスを踏まえて描くこと
今の若い世代はどんなことでも調べればすぐに分かる(=目標を達成できる)と勘違いしているケースが多く見受けられます。つまり、課題を解決する結果だけを知ろうとします。いざ、どうやって課題を解決すれば良いかと問われた時に何も考えていないために分からなくなり、逃げ出そうとしてしまいます。それが目標設定においても同じ現象にぶつかってしまうのです。正しい目標設定とそれまでのプロセスを考える訓練を続ければ、どんな目標を設定したとしても達成することができ、自らの成長に繋がります。もちろん、小さな成功体験は向上心とモチベーションアップにもアプローチしていきます。
②一歩先を見据えたタイムスケジュールの把握
あなたは日常の仕事に追われていますか?その多くの原因は、目の前のことにしか視野を広げられていないからです。優先順位をしっかりとつけることから始めましょう。 私も新入社員の頃は、声が大きい人の仕事を優先的にしたり、役職に優先順位をつけたりして仕事をしていました。しかし、その仕事の先にはお客様がいるはずです。お客様への納期や責任者のスケジュール感も把握しながらスケジュールを立てていきましょう。 特に意識していただきたい点は、下記の表で示している第2グループのところです。一見、優先順位を低く考えがちなゾーンではありますが、自己成長には必要なものです。この時間をうまくつくり出せるように心がける必要があります。
③インプットとアウトプットの見える化
手帳には目標設定やスケジュールだけでなく、あなたが普段考えていることも記載しましょう。気になるニュースでも構いません。例えば、新入社員研修では「若者の読書離れ」も解消していきたい(本を読むということは今は出会えないたくさんの偉人に教えをもらえたり、新しい発見得たりできるから等の理由があります。)という思いもあり、どんな内容でも、どんな言葉でも感じたことや活かしていきたいこと等を自由に手帳に書いてきてもらってグループのメンバーにアウトプットをしてもらっています。インプットして思考していることを見える形でアウトプットしていくと、思考の定着率がアップします。
④振り返りグセとメイクベター思考の習慣づくり
手帳をつけ始めれば、自然と振り返りやメイクベター思考(どうしたらより良い成果になったかと考えること)ができ始めていることに気づいていませんか?こまめに手帳を見ていると、“この段取りがうまくいかなかった”“この仕事は立てていたスケジュールよりも早く終えることができた”などと振り返っているはずです。あとは、失敗したことは未来の成功に、成功したことは未来でより良くするために、どうしたら良いかと考える時間をルーティン化していくことが重要です。その良い習慣が先を見据えた目標設定とタイムスケジュールにも結びついてくるのです。
最後に、
➄他者とのコミュニケーション機会の創造
➀~④を確実に実施できていれば、必ずどこかで上司・先輩や後輩とコミュニケーションをとる機会ができていませんでしたか? 先輩と仕事を際に一歩先を見据えたスケジュールを立てようと確認したり、インプットしたことをアウトプットしようと周りの同期に話しをしたりとコミュニケーション機会がいつもより増えているはずです。 「特に考えていなかったけど、そう言われてみればそうかも!」と思われた方、それはすでにセルフマネジメントができ始めています。また、良い習慣が定着しようとしている最中です。是非、継続し、自らが自らを成長させる好循環を創り出してみてください。
この5つを実施することは、簡単にできそうで中々続かないものです。特に新入社員研修から5年目までの社員は続けることが苦手な世代です。もし、この世代を成長させたいと思い、手書き手帳を実施する際はやらせっ放しにならないように共に成長していくという気持ちで導入してくださると幸いです。人財が大切な時代だからこそ、共により良い人財を育んでいきましょう。
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